境界をまたぐ人びと (日本史リブレット)

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前近代の「国境」とは、一本の線ではなく、それ自体がある広がりをもった人間活動の場であった。その空間に点在する小島たちは、交通が陸上中心になってしまった今となっては不思議なくらい、大きな顔をして地図上に登場していた。蝦夷・唐人・琉球人・倭寇・海賊・商人など、さまざまな名で呼ばれた「境界をまたぐ人びと」の姿と活動は、都を中心とする視線からはとらえきれない幅広さと多様さにみちている。前近代の国境観念のなかに、現代の領土紛争解決の道を探り、国境をまたぐ海の世界の復権を訴える。

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